テープ起こしは、ICレコーダーとパソコン、テキストエディターさえあればできる作業です。そのため、わざわざ外注コストをかけずに自分で、と考えるのが自然です。にもかかわらず外部に依頼する企業・団体が多いのは、作業効率とコスト、品質のメリットが大きいからです。
一般に文字起こしにかかる時間は、録音時間の3倍~5倍程度といわれますが、それはデータ品質に大きく左右されます。データ品質とは、クリアな音、適正な録音レベル、ノイズの低減など録音品質そのものと、発言される方の話し方の癖です。普通の方が、発言の初めから終わりまで明瞭な発音、一定の声量、スピードで話されることはほとんどないといってもいいでしょう。これを慣れない方が業務の合間に文字に起こした場合、実時間の7倍~10倍、それ以上かかっても不思議ではありません。音声認識やAIなどの技術も発展していますが、現時点ではまだまだ課題も多く、入力の負担は軽減できても、校正する手間が増えるなど圧倒的に効率化可能なソリューションにはなっていません。
コストの観点では、業務の中のほんの一工程であるテープ起こしを半日、あるいは丸一日以上割いて行うことと、その時間を本来の業務にあてることのどちらがより生産的かを考えていただくのがベターです。
品質面では、その後の利用目的に応じた形(全てを発言を記録する、明らかな言い間違いの訂正、文体の統一など)で納品が可能です。